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Reigen Arataka
霊験研究家。霊験研究所 所長。霊験および霊験あらたかな現象を研究。霊験体験談、神社・聖地・御利益に関する情報をまとめ、私が体験してきた霊験あらたかな出来事や、皆様からいただく様々な霊験あらたかな体験を発信。相談・鑑定も承っています。
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参拝直後に思いがけない内定の連絡が届いた話 by 匿名希望 様

この体験談は、就職活動の不安を抱えていた時期に、ある神社での参拝を通じて道がひらけたという、三十代前半の女性からお話を伺ったものです。


私が霊験あらたかと名乗り、さまざまな方の体験をお聞きするようになってから、何度も耳にする言葉があります。それは「タイミング」という言葉です。今回お話を伺ったのは、都内在住の佐藤様(仮名)という女性でした。彼女もまた、その「タイミング」の不思議さを痛感した経験の持ち主でした。

佐藤様が私に語ってくださったのは、昨年の春先、ちょうど桜の季節が終わりかけた頃の出来事だそうです。当時、彼女は転職活動の真っただ中にありました。前職を三月末で退職し、四月から本格的に次の仕事を探し始めたものの、なかなか良い結果が出ない日々が続いていたといいます。

「最初のうちは、まあこんなものかなと思っていたんです」と、佐藤様は当時を振り返ります。「でも、一か月、二か月と時間が経つにつれて、だんだん焦りが募ってきて。書類選考は通るんですけど、面接でうまく自分を出せなくて。気がつけば六月に入っていました」

面接で緊張してしまい、本来の自分を見せられない。そんな悪循環に陥っていた彼女は、ある日、友人から一つの提案を受けたそうです。

「友達が、気分転換も兼ねて、一緒に神社に行かない?って誘ってくれたんです。その友人は以前から神社巡りが好きで、よく御朱印を集めていて。私は正直、神社とかあまり興味がなかったんですけど、このまま部屋にこもっていても仕方ないなと思って、ついて行くことにしました」

友人が連れて行ってくれたのは、東京都内にある、仕事運や出世運で知られるという神社でした。平日の昼間ということもあって、境内は静かで、参拝客もまばらだったといいます。

「鳥居をくぐった瞬間、なんだか空気が変わったような気がしたんです。それまでずっと頭の中でぐるぐる考えていた不安とか焦りとかが、すっと軽くなったというか。友人は『ここ、いつ来ても気持ちいいんだよね』って言っていましたけど、本当にそうでした」

佐藤様は友人に教えられるまま、手水舎で手を清め、本殿へと向かいました。お賽銭を入れ、鈴を鳴らし、二礼二拍手一礼。友人の見よう見まねで参拝を済ませたといいます。

「何をお願いしようかなって考えたんですけど、あまり具体的なことは思い浮かばなくて。ただ、『良いご縁に恵まれますように』って、シンプルにそれだけお願いしました。本当に、それだけだったんです」

参拝を終えた二人は、境内を少し散策してから、近くのカフェでお茶をして過ごしました。久しぶりに友人とゆっくり話せたこともあって、佐藤様の気持ちは随分と軽くなっていたそうです。

そして、その日の夕方。自宅に戻った佐藤様のスマートフォンに、一本の着信履歴が残っていました。

「見知らぬ番号だったんですけど、留守電が入っていて。聞いてみたら、二週間ほど前に面接を受けた会社の人事部からでした。実は、その会社の面接、自分ではあまり手応えがなくて、もう無理だろうなって諦めていたんです」

留守電のメッセージを聞いた佐藤様は、耳を疑ったといいます。人事担当者の声は明るく、「ぜひ一度、最終面接にお越しいただきたい」という内容だったそうです。

「すぐに折り返しの電話をしました。そうしたら、実は選考会議で意見が分かれていたんだけれど、最終的に上司の強い推薦があって、もう一度会って話を聞きたいということになったって説明されて。正直、びっくりしました」

翌週、佐藤様は最終面接に臨みました。不思議なことに、それまでの面接とは打って変わって、自然体で話すことができたといいます。

「変な力が抜けていたんだと思います。神社でお参りした時の、あの穏やかな気持ちがまだ残っていたのかもしれません。面接官の方とも、妙に話が弾んで。こんなに楽しく面接ができたのは初めてでした」

そして、その三日後。佐藤様のもとに内定の連絡が届きました。

「電話を切った後、すぐに友人に連絡したんです。そうしたら友人が、『あの神社、やっぱりすごいんだよ』って笑いながら言ってくれて。私も、もしかしたら本当に何か見えない力が働いてくれたのかなって、そう思わずにはいられませんでした」

佐藤様の話で印象的だったのは、神社を訪れたタイミングでした。参拝したその日の夕方に、諦めていた会社から連絡が来る。もちろん、これは偶然と言えば偶然なのかもしれません。しかし、佐藤様ご本人は、「あの日、友人に誘われて神社に行ったこと、それ自体が何かの導きだったような気がする」とおっしゃっていました。

「今思えば、神社でお願いした『良いご縁に恵まれますように』という願いは、まさにその通りになったんだなって。その会社、今もすごく居心地が良くて、人間関係にも恵まれているんです。仕事内容も自分に合っていて、本当に良いご縁をいただけたと思っています」

佐藤様はその後、あの神社を何度か訪れているそうです。お礼参りをするため、そして、あの時感じた穏やかな気持ちを思い出すために。

「神様が本当にいるのかどうか、私にはわかりません。でも、あの日、あの場所で手を合わせたことが、確かに私の人生を動かしてくれたんだと思います。それが偶然なのか、それとも本当に何かのはからいなのか。どちらでもいいんです。大切なのは、あの時、私が一歩踏み出す勇気をもらえたということ。そして、その後の面接で、本来の自分を出せたということ。神社が、私にそのきっかけをくれたんだと思っています」

霊験あらたかな出来事とは、必ずしも劇的な奇跡である必要はないのかもしれません。佐藤様の体験談を伺いながら、私はそんなことを考えました。人生の岐路に立った時、ふと訪れた神社で心を整え、そこから道がひらけていく。その過程すべてが、一つの霊験なのではないでしょうか。

佐藤様は最後に、こうおっしゃっていました。

「もし今、就職や転職で悩んでいる人がいたら、一度、神社に行ってみるのもいいかもしれません。結果がすぐに出なくても、きっと心が軽くなると思います。そして、その軽やかな気持ちが、きっと良い結果につながるんじゃないかなって、私はそう思います」

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